Rainbowの26インチブラック、入荷しております。

しばらく欠品が続き皆様にご迷惑をおかけしておりましたRainbowのPCH101、ダースベイダーカラーが再入荷しております。今回はド定番であるコースターブレーキのシングルスビード、坂道もラクラク7スピードともに入荷しました。
最近、忙しさにかまけてブログ更新を怠りがちですが、今年はもう少し頑張ろうと思います。エレクトラとかもありますしね。
Rainbowファミリーもいろいろな意味でさらに充実していく予定です。好評のBurlingtonに加え、新シリーズVolt!も加わり、今年もシーンを盛り上げていこうと思います。
一方でエレクトラですが、お手頃価格のクルーザー1の入荷が押せ押せになっておりまして、担当者苦慮しております。ようやく確定しそうですが、現在のところ6月初旬の入荷になりそうな気配。ストレート8やゴーストライダーなどのイカツイ系は春には入ってくるものと思います。
Rainbow/J

29er 大好評です!!  今回は語りますよ。。。

全国のクルーザーファンの皆様、いかがお過ごしでしょうか。
先日デビューした29erをお取扱店さまに発送したところ、「コイツはGoodだね」の声を多数頂いており、うれしい限りであります。
折からの29erブームでもあります。マウンテンの29erも売れ売れの様子。自転車業界は29erでちょっと盛り上がっております。

今回はそんな大好評のRainbow PCH101 29erの魅力をもう少し深く掘ってみたいと思います

そもそも弊社が29erの開発に手がけたのはInterbike Expo2010で29erが増えてきたところによります。MTB各社からさまざまなモデルが出てきたのが2010年インターバイクあたりです。で、昨年の3月に「今度は29erやろうぜ」と開発に着手しました。その時点ではアメリカでもクルーザーで29erを作っているのはPhat Cycleくらいでした。Rumble 29erと言うモデルでかっこよいです。
その後、弊社がもたもたしているあいだに昨年のインターバイクではSE BikesのBig StyleとサンフランシスコのTorkerと言うブランドからT29と言うモデルがリリースされました。

しかし、いずれもアメリカ人らしくでかい自転車に仕上がっていますね。29インチの輪径を容赦なく目いっぱい使っています。しかも、なぜかフェンダーがありません。私共の29erでは、この昨年の9月時点ですでに図面は完成しており、サンプル生産のリクエストを出してあったのです。



私共が29erに用意したコンセプトは
・29インチの大径ホイールを生かしてスムースな乗り味。
・29erだからと言って、いたずらにハイトのある自転車にしない。
・ライディング・フィールは26インチになるべく近いものにする。
・価格的に控えめなモデルにする。

と言うものでした。もちろん、その他のPCH101シリーズと同様、毎日使う日常の足としての利便性も併せ持たなくてはなりません。このようなコンセプトのもと、クルーザーとして最高にかっこいい29erを作ろうと開発されました。

ポイントとして、まず、29erの最大のポイントであるタイヤ、これが重要です。2年前は本当にゴツゴツの山走り用タイヤしかありませんでしたが、最近は少し選べるようになって来ました。自分も開発を通じて知ったのですが、いわゆる29インチと28インチさらに700cは共通のビードを使っています。つまり、みんな同じ径だと言うのです。でも29erの名前で買ったのに28インチのタイヤが付いていたら、自分だったらがっかりです。と言うわけで候補から28インチは落ちました。前述の29erクルーザーの中には28インチタイヤを使っているものもあります。



29erでは、今回はChaoyanと言う新進のタイヤブランドを採用しました。まだまだ名前は売れていませんが、自動車のタイヤなども作っており、しっかりしたタイヤメーカーです。ここ数年、自転車用タイヤにも力を入れ始め、なかなか面白いタイヤをリリースしています。このChaoyanを選んだのは、しっかりとしたボリューム感があると言うことと、街走り中心のため転がり抵抗が少なそうなものと言うことで選択しました。品質的にも大変安定しており、なかなか良いです。

タイヤが決まったらブレーキが決まるのですが、今回はTektroにしました。あまり知られていないことですが、大径車はブレーキの負担が大きいのです。特にハブ周りは注意が必要です。と言うわけで、前ブレーキはTektroに決まりです。このTektroブレーキはダブルピボット構造になっています。ダブルピボット構造は一般的なシングルピボットと姿こそ似ていますが、かなり違った作りになっています。特徴としては軽い力でカツーンと効く点にあります。



フレームデザインでは、Rainbowの26インチ車の特徴を生かしつつ、29インチの美点であるスムーズさを引き出せるよう考えました。全長をあまり大きくしたくないので、ホイールベースを同じ長さにセット。こうするとタイヤの接地点距離も同じになります。次に、いわゆる「BB下がり」、つまりBBの下方向へのオフセット値とCT値(BBからシートチューブのてっぺんまでの距離)を決定します。ここは乗る人の体系や乗車姿勢などを大きく左右するので非常に重要です。また、クルーザーにあってはここがデザインの要でもあるので、何度も何度も書き直しを繰り返してベストなセッティングを煮詰めて行きます。29erは大きな輪径で、大柄になってしまいがちですので、デザインを壊さないレベルでできるだけ低く設定しました。26インチ車と比較するとチェーンケースのアングルが微妙に違う点にお気付きいただけると思います。




最後にカラーです。サンプル車をグロスブラックとマットブラックのツートーンで作ったところ、これがなかなかいい感じです。ゴールドのデカールを入れると、実にワルそうな感じに上がりました。「29erは、ゴツい男の乗り物」と勝手にイメージしていたので硬派な感じにしたかったので、これはこれで決定。「あと一色何にしようか?」を社内で散々話し合いましたが結論が出ませんでした。




でも何かチャレンジングなことをしたかったんですね。29erと言う大きな挑戦をしていて、ブラックは、まぁアンパイなわけです。ならばもう一色は誰も見たことがないようなとんでもないものを作ってやろう、とクロームに挑戦することが決まりました。
「クロームとブラックのツートーンをブラックのコンポーネントで」と言うのは、世界的に見ても類を見ない組み合わせです。今シーズン、クロームがリバイバルでBMXブランドなどが出してきていますが、コンポーネントはシルバー系で組んでいます。そこを敢えてブラック系で組み上げることで、クロームの持つ冷たい輝きが一層引き立つのではないかと挑戦してみました。

結果は皆さんがご自身の目で確かめていただきたいと思います。クールで美しいです。



あまり知られていないことですが、クロームメッキは生産に非常に手間がかかるのです。普通の塗装であれば、下地処理の後、ベースコートをして塗装に入れますが、メッキの場合、まず完成したフレームをバフ掛けします。このバフ掛け次第でメッキのクオリティの90%が決まります。今回の29erでは、フレームの生産ラインから出て2回、さらにメッキの工場で2回と計4回のバフ掛けをバフの目を変えながら行っています。ここを怠ると、顔が映りこむような美しいメッキはできません。



さらに、塗装のラインでブラックのティッピングを塗装し、仕上げにクリアーラッカーで全体をコーティングします。クロームメッキは、そのままだとあっという間に錆びてしまいます。手間隙かけて美しいクロームメッキを施したあと、これが美しいんですね、本当に。でも、涙を飲んでクリアラッカーを塗装します。しかし、女性のお肌と同じで、すっぴんで美しいことが重要なのです。



クリアコーティングのおかげで、29er Chromeは美しさが長持ちします。普通の塗装の自転車と同等の耐侯性を持っています。
いつも言うことですが、Rainbowは特別な誰かの自転車ではない、誰もがほんの少しの勇気で乗れる自転車でありたいと思っています。そのためには、ステージに飾っておくような仕様は許されないと私共は考えています。ですから、クリアーコーティングは必須です。


同じ理由で、前後フェンダーも必要です。29erと言えど、クルーザーとしてオーナーが毎日、道具として使い倒せるように前後にフェンダーを装着しました。
29インチ車両のフルカバーフェンダーって言うのも初めて見ました。29erはタイヤに特徴があるわけで、ここをどーんと見せたい気持ちもあります、がRainbowとしては「29インチだからって見た目は特別じゃない」って感じでいきたかったんです。
サンプルを作って、確認したところ、29インチにあっては26インチと同等の仰角でフェンダーを作ると、なんとなく短く見えるのです。これは見る人の目の位置が同じであることから起こる錯覚です。しかし、錯覚であろうとなかろうと、変に短いフェンダーはこの美しい自転車に不釣合いなので、かなり伸ばしました。比較の写真でご確認いただけると思います。



Chromeにおけるデカールは、可能な限りメッキとブラックの風合いを引き出すためにブラックだけでデザインしています。クローム感とあいまって、ぱっと見たところなんと書いてあるのか見えにくいですね。しかし、クールに仕上がっています。

と、今回は29erの魅力について語り倒しました。でも、現物にはかなわないです。ぜひ店頭でご覧ください。最高です。


Rainbow / J

24BMX BronX イケてます!!

 
全国のクルーザーファンの皆様いかがお過ごしでしょうか。GWも終わり、いよいよ天気も良い感じに暑い日があったりと夏に向かって盛り上がってきていますね。
弊社にも続々と商品が入荷し、ばたばたとあわただしい日々であります。

さて、今日はいつものクルーザー談義からちょっと離れて、表題の通りBronX 24BMXの魅力について少しお話したいと思います。

私どもレインボーは、そもそもクルーザーをシリーズで持つところからブランドが始まりました。しかし、今ではクルーザーのみならず、広くアメリカンバイク全体に視野を広げています。これは、クルーザーを得意とする私どもに、お取扱店さまから「こういう自転車を手がけて欲しい」と言うお声を頂き、またOEMなどでお納めさせていただいたりしながら、少しずつ拡大してきたものです。

一声に「アメリカンバイク」と言っても色々な種類があります。クルーザーバイクはもちろんのこと、ゲリー・フィッシャーが創始者として有名なMTB、クレートバイクで悪路競争をすることから始まったBMX、などいくつかのジャンルがあります。

どういうわけだか、MTBを除くアメリカンバイクは日本ではあまり人気がありません。しかし、遊びの天才アメリカ人が作った面白い自転車を放っておくわけにはいかないですよね。

BMXは、もともとオートバイに乗れない子供たちが悪路で自転車モトクロス競走を始めたことが起源であります。ですから、基本は20インチ車になります。もちろん16インチもありますが、間口の広さでやっぱり20インチですね。
この20インチBMXという乗り物は意外にも大人が乗っても乗りやすいのです。もちろん大人用に若干の味付けを必要としますが、「20インチ=子供車」という概念を吹き飛ばします。しかし、20インチでは競技やスタントに使うのなら良いのですが、普段使いとなるとやはり距離を出せません。


動画はイメージです。

ところでBMX競技の世界でも正式に24インチのクラスが合って、いい大人が真剣に参加してます。で、この24インチBMXは一般的に「クルーザーBMX」と呼ばれ、町乗りに使いやすいというのは、アメリカではつとに有名なのです。
そんなわけで、私どもがリリースするスポーツ車に選んだのがBronX 24BMXだったのです。

ネーミングの元になったのは言わずと知れたNew Yorkの地区の名前です。Bronx地区は昔から独特のカルチャーをはぐくんでおりストリートカルチャーの発信地でもあります。Bronx, “Boogie down the street” とはこの地を表した表現です、超カッコいいですよね。そのままロゴにも入れています。



最近ではすっかり定着した感のあるシングルのロードバイク。あえて「ピスト」とは呼びませんが、シングルと言うことではこの24BMXも同じことです。しかし24の場合にはスピードと同時に悪路での走破性と転倒時の頑丈さを要求されます。そこで、フレームは軽量さよりも頑丈さを取ってオーバーサイズチューブと言う太目のパイプで組んでいきます。



頑丈さということでは、ハンドル周りなどもBMX用に開発された特別なステムを使用します。さらにハンドルバーも転倒に備えて肉厚なものになっています。故にBMX用のハンドルバーは一般のものに比較すると全然重量があります。



24BMXの基本はレースにあります。よくBMXと言うと「ジャイロ」という機構を使ってハンドルがくるくる回るようになっているものがありますね。あれじゃないとBMXじゃないと思われちゃうんですが、あれはフラット(平らなところ)やランページなどでトリックをやるためのものででレース用ではありません。BMXの語源はバイシクル・モトクロスというくらいだからレースありきです。

「レースありき」で行くならやはり大切なのはベアリング周りです。BMXはダート、つまり泥道をかっ飛ばすので、ヤワなベアリングではいけません。BronXでは前後のハブにQuandoというブランドのものを使っています。さらにペダルもVP社のアルミ製のものを奢りまして玉周りを固めています。オールドスクールなワンピースクランクを採用したため、BBは組上げ式になっています。かっこよいですよね。




ブレーキはメンテナンス製と高い制動性からVブレーキがお約束です。実際、よく効き、泥なんかが入っても用意に分解清掃が可能です。もちろんVブレーキのアームはアルミ製です。

24BMXは24インチといっても大人の乗り物です。かなり大柄にできていて、身長190cm位の人までなら余裕で行けます。しかもギアリングもローギアードではないので、真剣に踏むと結構な速度を維持できます。この辺がスポーツバイクらしくて良いですね。しかも非常にコントロール性が高く、アップライトなハンドルバーとあいまってついつい街中でスピード乗りすぎてしまいがちです。
これが24BMXの最大の魅力です、なんと言っても「速い」、しかも頑丈。



ツーフォーは24インチという数字だけでずいぶん損をしています。本来は大人が真剣に踏むようにできているのです。
BronXでは、これらBMXとして大切な要素に加え、見た目としても現代的なかっこよさを醸し出したいとディテイルにこだわっています。遊べるパーツは前のチェーンリング、ドライブチェーン、ケーブルアウターなど限られますが、無骨一点張りの24が多い中でちょっとした主張をしています。

ここまでを見ると、BronXは男の乗り物っぽく感じられるのですが、実は女性にも人気があります。先日も家の近所でBronXに乗った女性を見かけましたが、軽くカスタムしていてとてもかっこよく見えました。ここも24BMXの大きな魅力で、女性が乗ると凛として実にかっこよいです。「700cはサイズ的にちょっと、でもスポーツ車で颯爽と行きたい」と思っている女性の方には超お勧めです。



気になった方は、ぜひ店頭にてご確認ください。

Rainbow / J

Ride with us!  HBBCの魅力について

全国のクルーザーファンの皆様、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか。天気も良いし、縮んだ体を伸ばしに「クルーザーでちょっと散歩」なんて良い感じの素敵な陽気です。

さて今日は、発売以来ご好評いただいているHBBCについて、もう少し深くご紹介したいと思います。



HBBCはオーナーのJasonも語っている通り、Huntington Beachの裏通りで産声を上げました。このHuntington Beach (ハンティントン・ビーチ)と言う町は、サーフィンのメッカであります。この、アメリカで生まれたサーフィンと言うスポーツの中心地であるハンティントンで生まれたと言うことは非常に重要です。日本での位置付けと同様に、アメリカでもサーフィンはファッションと深いつながりを持っています。つまり、アメリカでもサーファーはファッションにおいて鋭った存在でいるわけです。
そんなわけで、サーフィンカルチャーの発信地であるハンティントンビーチはアメリカンカジュアルカルチャーの中心地でもあるわけです。



実際にハンティントンに行ってみると、そういったより強く事情を感じることができます。日本からサーフィン業界の人がカリフォルニアに行くと、必ず見に行くと言いますね。「やっぱ一番進んでからね」と言います。


HBBCのクルーザーにはこうした背景がばっちり詰め込まれています。ハンティントンのストリートカルチャー色満載です。


具体的に自転車で見てみると、まず、非常にシンプルであることに注意がいきます。このシンプル感は重要な要素です。そして、自らのブランドを押し出すのではなく、むしろ主張を抑えた空気感を持っています。



ここは数多ある他のクルーザーブランドと一線を画するところであります。私どもが展開するRainbowやElectraをはじめとするほとんどのクルーザーブランドは洗練されたファッション性を前面に押し出しています。しかし、HBBCでは敢えてストリートカルチャー的なブランドイメージを強力にプッシュしています。



それがフレームデザインにも反映されており、ぶっといトップチューブと強烈に長いホイールベースが自転車全体を力強くアピールします。グイーンと長いフレームに700mmからの幅広のハンドルバーがつきます。
デカールも多くを語らず、モデルネームであるSkull x Boneを意味するマークのみ。しかも、このデカール「剥がせます」と言うことを売りにしています。



自転車のみならず、彼らの目線はアパレルにも行っています。アパレルのデザインは、彼らのイメージをよく表しています。
で、このスカル系のブラックTシャツが、今カリフォルニアでブレイクしています。HBBC以外にも、こういったカルチャーを背負ったアパレルブランドが急速に台頭してきています。もちろん、その中で自転車カルチャーを一緒に持っているのはHBBCだけですから、彼らの自転車の人気度も推して知るべしであります。



とまあ魅力満載のHBBCです。ナマのアメリカンカルチャーが今まさにここにあるっていう存在感が大きな魅力であります。HBBCについて、詳しくは
www.hbbc-jp.com
にてご覧ください。



Rainbow / J

 

震災から1年。

あの大きな災厄から今日で一年がたちます。
その間にあまりにも多くのことがあり、まだ一年しかたっていないのかと卒然とした感覚を持ちます。
日本に住む人々、一人ひとりに大きな爪あとを残し、皆がかつてない経験を余儀なくされました。
自分の人生と言う縦軸、今生きている人々と言う横軸、二つの軸によってあらわされる図式の中に「人間の生きる力」と言うことを強く印象付けられることが多くありました。

昨夏、福島県郡山市にあるお取引先の方と話しているときに出た話です。その方は、復興支援イベントの企画のお仕事をしているときの話としてお話くださったのですが、「イベントのバナーやら看板やらに”Remember 311”って書いてあってね、ものすごく不快な感じがして、すぐ消してもらったよ」と、そして続けて「東京の人、関西の人、みんな何か特別なことをするんじゃなくて、みんなができる一番得意になことをしようとする姿が一番励みになるんだよね」と。
自分はしばらくたってその言葉を考えているときに、「生きる力」とは何か、と言うテーマと相通じる感覚を得ました。
以前読んだ本にあった言葉で、「人間は希望があれば生きていける。明日はもっと良くしてやるんだと思えば生きていける。」という言葉を思い出しました。絶望の淵から我々を救い出せるのは、明日を考える力であると。

震災から一年、「自分たちができることを精一杯やろう」と突っ走ってきました。私共の何かが、どこかで誰かの心に火を灯すことができれば、それが我々のレゾンデートルであると信じて。
そして、これからも。


J / Rainbow

 

2011上海サイクルショー

5月4日から7日に開催された上海サイクルショーに行って来ました。
今年は規模が拡大されて、ますます大きくなった上海ショーでした。昨年まで、あれほど隆盛を誇っていたe-bike(電動車)のブースは一気に一掃され、自転車と関連品で埋め尽くされていました。なぜ、e-bikeが消えてしまったのか現地の方に聞いたところ、大都市部で事故が多発しているため一部の地域で通行が完全に禁止されてしまったとのこと、そしたらいきなり誰も買わなくなってしまったことなどを聞きました。恐るべし中国共産党。しかも何のコンセンサスもなくいきなり発表されたようで、買ったばかりのユーザーさんは涙も出ないことでしょう。
ともあれ、音もなく背後からカッ飛んで来る電動がいなくなったことで上海の街が歩きやすくなったことは事実です。
というわけで、自転車業界で大いに盛り上がった上海ショーですが、今年は台北でもそうでしたが、いまいち欧米人の数が少なかったように見受けられます。やはり、原発の影響でしょうか。今の極東に来ようという人は少ないようです。

今回自分は、親友のS氏と一緒に歩いていたため、普段ご挨拶するしたことのない方々と商談をさせていただく機会に恵まれました。このS氏は自転車業界のサラブレッドのような人物なので、自分のような言わばぺんぺん草とはお付き合いの幅が違います。日本の自転車業界のお歴々とご挨拶をさせていただき、ずいぶんと色々なチャンスへの糸口を頂きました。感謝感謝。
3G BikesのオーナーGary Silva氏とも会い、現在オーダーしている商品の入荷時期や、今後の商品開発などついて情報をもらいました。

Rainbowのほうでも、新しい部品の仕入先や、現在開発中の新車種の最終調整、さらに部品の開発についての打ち合わせなど一気にやっつけてきました。完成車工場と部品メーカーとが一同に集う場所ならではの効率の良さで、懸案になっていた事項をほぼすべて次のステップに送ることが出来ました。ここが上海ショーの良いところです。
また、インドネシアから現地販売会社のKen氏が参加して、こちらではRainbowの今年後半の予定を説明、現状の課題について工場を交えて話し合いがもたれました。

とまあ、3日間、とことん仕事をして帰ってきました。さあ、いよいよ夏に向かってますます盛り上がっていきます!!

J / Rainbow

サイクルモード2010を振り返って

全国のクルーザーファンの皆様、いかがお過ごしでしょうか。
今年もサイクルモード東京・大阪と無事終えることができました。弊社ブースにお越しいただいた皆様ならびにご協力いただいた関係各位へ深く感謝いたします。


サイクルモード大阪ブース


弊社のサイクルモードへの参加も、今年で3年目を数えます。毎回同じ大きさのブースで出ているわけなんですが、ブースの内側から見ていると、やはり少しずつ変わってきているなと感じることがありました。

まず、来場するお客様の層が毎年少しずつ変化しています。弊社が最初に出展した2年前は、自転車ブームの走りで会場もイケイケムード満載でした。2回目となった昨年は、一般の層、特に自転車ファンではないけどこれからやってみようかな的な層がどかっとやってきていました。
そして今年は、かなりこなれた層が来場者を締めていました。弊社ブースでは自転車の貸し出しに伴って、ヘルメットの貸し出しも行っております。昨年はこのヘルメットの貸し出しがとても多くて、試乗車はあるけどヘルメット待ちという状態が非常に多かったのですが、今年は来場者にヘルメット持参者が多く、貸し出し用ヘルメットがショートする場面がほとんど無かったのです。つまり、多くの方がヘルメット持参できている→ある程度の自転車ユーザー、と言うことになります。これはこれで微妙な状況です。

昨年はいくつかあったクルーザーを展示しているブースも、今年は弊社のみになっていました。これも少しさびしい気がしました。しかし、輪界の元気印、パワー全開のRainbowブースは、おバカパワーがみなぎっていました
今年もSunday Beach Cruiserを擁するファインホリデーさんとコラボりつつの出展が、自転車ばかりのイベントの中でゆるりと光っているなと感じられました。

ブースが狭いので、自分は通路に立っている時間が長かったのですが、通り行く人たちの声を聞いていると、

「あー、これビーチクルーザーだ。なんか楽しそう
と言う声を多数聞くことができました。
いやー、嬉しかったとです。

そうなんです、楽しいんです!! クルーザーライフ。

私どもRainbow Products Japanが一番皆さんに理解していただきたいこと、

「クルーザーって楽しい」、これです。


このお声をたくさん聞けただけで十分満足でした、サイクルモード2010。
お越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。

Rainbow / J

久しぶりに更新します

久しぶりに更新します。
最後の更新からずいぶんと時間がたってしまい、もう六月、シーズンたけなわとなっております。皆さん、クルーザーライフをエンジョイしてますか?
さて、半年も更新しないとその間に色々なことがあるものです。
まず、ガンプラーというウイルスにウェブサイトをやられちゃいました。事の起こりは昨年末、ユーザーの方から頂いたメールにあります。年末の30日に、弊社のウェブサイトがガンプラーに冒されている事を知り、急遽サイトへのアクセスを遮断して修復の作業を依頼しました。本当はその時期、年末年始から翌年にかけての予定を部路具で更新しようと思っていたものですから、出鼻をくじかれたようなものでした。さらに事態は複雑で、ガンプラーはなかなかどうしてタフな相手であったため、結局完全に脱出できたのは2月の後半でありました。
2月後半からは展示会が様々あり、弊社も出展したり、見に行ったりであっという間に3月が終わり、4月からは新作が入ってきたり、またぞろ長期で中国出張があったりとでGWも終了。ようやく腰をすえて仕事ができる5月は予定通りすぐ終わってしまいました。この更新を打っている今も中国にいます。
今回は弊社がOEMでお受けした商品の初回生産の検品と、いくつか新しい工場と新しい商品の話をしに回っています。

あまりクルーザーとは関係ない商品が多いのですが、3G Bikesの工場にもお邪魔してきました。昨年は諸事情により3G Bikesを輸入することを控えていましたが、今期は3G Bikesも昨年までと打って変わって非常に面白い自転車を作っていますので、ぜひ日本の皆さんにも紹介したく入荷することを決定しました。どんなモデルが入ってくるかは「お楽しみ」にしておきますが、他社のどのようなクルーザーとも違う、まさに異彩を放っていますのでご期待ください。入荷時期は7月の中ごろになる予定です。

もちろん、本家Rainbowのほうもガンガンいってます。こちらに関しては場を改めて一気にご報告するつもりです。さらに今期は、昨年デビューしたAnuinuiブランドがさらにパワーアップしていく予定です。各部を見直し、さらに洗練されてリリースされます。こちらも見逃せません。前回はレディスモデルのみでしたが、今回はメンズも登場しますので、ご期待ください。

また、新規にHeavy Dutyというシリーズを立ち上げます。コンセプトはその名の通り「タフな自転車」です。RainbowやAnuinuiにはない無骨な荒々しさのようなものを持たせたいと思っています。すでに第一期商品が上がってきていますので近くこの場をお借りしてご案内する予定です。一般的なクルーザーとは一線を画し、タフに使い込んで本領を発揮する自転車です。

最後に、極秘情報をチラッと。
Rainbowの26Deluxについてなんですが、最近モデルチェンジしてませんでした。昨年、Bat Boy (蝙蝠少年)というモデルを出し、なかなかなの好評を頂いていましたが、もっと凝ったことがしたくなってきてしまいした。
そこで今期は26Deluxの上級モデルとなるべく26Customをデビューさせる予定です。26CustomはRainbowブランドのフラッグシップとなるモデルですから凝りに凝ったモデルになると思います。仕様も内装3段コースターはもちろんのこと、かなりカスタムし、カラーコンセプトもクールに決めていこうと考えています。

文字ばかりで、あまり面白くない更新になってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございます。

J/ Rainbow

上海サイクルショー

少し古い話になってしまいますが、5/4-7に開催されていました上海サイクルショーに行ってきました。
上海ショーも毎年行っていますが、今年は過去例を見ないくらい静かなショーとなっていました。中国国内の人に聞いたところだと、世界不況のあおりで昨年後半から受注が激減しているらしく輸出中心の工場は大変なことになっていると言うことです。そんなわけで、出展をドタキャンした出展社が続出したらしく、出展社数は昨年の2/3程度まで減ってしまったと言うことです。

台北ショーも上海ショーも、数多くの小さな工場が小さなブースを出しており、これが思いもよらない良い品々を提案していることが多いのです。特に私共のように輪界にあれども亜流とされる会社にとっては宝の山だったりすることもあります。そんなわけで、今年も「宝探し」をしたかったのですが、どうも今年の上海ショーはそういう向きには不発であったと言わざるを得ませんでした。

しかしそれゆえに、普段目が行かない中堅の自転車工場を良く見る機会になりました。中に一社、非常にユニークな子供車を作っている所があり、すっかり惚れ込んでしまいました。クルーザーではないのですが、とても新しい提案をしていると思いました。話を聞いてみると、南北アメリカでかなりの数を販売していると言うこと。向こうでの人気が伺えます。将来的に、弊社でも新しい子供車ブランドとして展開したいと思いました。

全体の傾向として、台北ショーはヨーロッパ向け、上海ショーは南北米向けと言う印象があります。会期中に連絡があって再会を共有する友人たちも正にこの例にならっています。これは、それぞれのマーケットの特性とヨーロッパにおける中国製品のダンピングデューティー(懲罰課税)によるものです。
と言うわけで上海ショーにはアメリカ人が大挙するものなのですが、今年はそれがなかったわけです。これでは、出展を辞退する工場が続出するのもうなずけます。

しかし、前出の子供車に加え、なかなかクールなカスタムパーツなども見つけてきました。早いものでは6月の半ばにデビューするものもありますのでお楽しみになさってください。

J / Rainbow

グッドモーニング ベトナム

初めてのベトナムは、新しい発見がたくさんありました。これまで、中国の次に有望な生産拠点として思惑ばかり先行していましたが、来て見て百聞は一見にしかずと思いました。
ここでは仕事ベースのことはちょっとはずして、町を見聞して感じたことを記しておきます。

まず感じたのは、予想以上に欧米人がたくさん歩いています。なんとなく60年代の戦争のことを考えると欧米人はベトナムを避けそうなものですが、そんなことは全然なくいっぱいいます。ホーチミンには日本食のレストランがたくさんありますが、日本人はあまり見かけませんでした。
ベトナム人は笑顔で親切な人が多いです。海外を旅していて、街行く人の表情をいつも見ていますが、ベトナムは笑顔が多いと思いました。日本は90年代以降、笑顔が減ってしまったような気がしますね。宗教的には仏教とイスラム教が拮抗しているそうですが、一般の市民は日本と同じく、あまり熱心な感じはありません。
なんだか何かとベトナム人と日本人との共通点を数多く見出しました。日本からの観光地としてのベトナム人気はなかなかのものですが、ベトナム人も概して日本人に好印象を持っているようです。
市街は治安もよさそうなので特に警戒は必要ないようですが、交通は悲惨な状況です。
まず、インフラとしての交通機関が未発達なんですね。電車もないですし、バスも最近のことのようです。市民の足はもっぱらバイクに頼ることになります。このバイクの数が半端なく多い!! しかも交通ルールが徹底されてないので、かなりめちゃくちゃです。しかしそんな中にも高齢化社会を突き進む日本人から見ると、うらやましいくらいのバイタリティーと活気を感じます。

ベトナムは 今後5年間で大きく発展することと思います。発展の余地から言ってもアジアで最も大きく伸びる要素を備えています。弊社も今後、少しずつベトナム製品を紹介して行こうと思います。まずは、木工品からになるのではないかと思います。

J / Rainbow